フェレットがなりやすい腫瘍

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フェレットに多い病気とは

僕たちフェレットがなりやすい腫瘍ってあるの?

動物種によってかかりやすい病気があるのでどんな症状かを知っておくと早めに病院にいくことができるね

早めに知ることによって対策ができるのなら知りたいな!

フェレットの3大腫瘍

今回はエキゾチック臨床vol.8という書籍を参考にさせてもらっているのだけどそれによるとフェレットの診察の内40%以上が腫瘍性疾患だったそうなんだ。そのうち次の3つで60%を占めるということだからどんな病気か知っておくのは大事だね。

  • インスリノーマ
  • 副腎疾患
  • リンパ腫

インスリノーマ

インスリンって血糖値を下げてくれるホルモンのこと?

そうだね。インスリノーマはインスリンを産生する膵臓の一部が腫瘍化することによって過剰に分泌される病気のことなんだ。過剰なインスリンは低血糖などの症状を起こすので注意が必要だね。

臨床症状
  • 流涎(りゅうぜん)(ヨダレがだらだら垂れること)
  • (気持ち悪いので)口を足で掻く
  • 錯乱、痙攣、ふらつき
  • 運動失調、虚脱

高齢のフェレットさんは活動性が低下し睡眠時間が長くなるので低血糖による活動性の低下や昏睡と勘違いしやすいので他の症状もないか普段から確認すると良いね

治療しないとどうなるの?

無治療のままだと臨床症状が悪化したり、それらの発生頻度が上昇すると言われているよ。

その他にも食事の間隔が長いと匍匐(ほふく)前進したような状態で歩くなど後ろ足のふらつきなどの症状も認められることがあります。

治療法
  • 食餌管理
  • 内科的療法
  • 外科的療法

症状の重篤度合いや年齢なども考慮する必要があるので治療方針についてはかかりつけの獣医さんに相談するのが良いね

副腎疾患

副腎って何をする臓器なの?

副腎は体に必要なステロイドホルモンをはじめ様々なホルモンを産生してくれる重要な臓器なんだ。副腎が腫瘍化するのには色々な仮説があるんだけど今のところ原因は明確にされていないのでこれからの研究に期待だね

臨床症状

  • 脱毛、掻痒(そうよう)(痒くて掻いてしまうこと)
  • 皮膚の分泌亢進(体臭の悪化)、被毛の変化
  • 乳腺や雌の外陰部の腫大
  • 雄の排尿障害
  • 腹部膨満(お腹が膨れること)

症状は一つだけでることもあれば複数が同時に出てくることもあるんだ。脱毛は80%以上の症例でみられると報告がされているので発見しやすい部分かもしれないね

治療法
  • 内科的療法
  • 外科的療法

リンパ腫

リンパ腫ってどんな病気?

普段は体を外からの感染などから守ってくれるリンパ球が異常に増殖してしまう病気なんだ。リンパ節が腫れることによって様々な症状が出てくるので他の病気との鑑別が重要だよ。

臨床症状

*リンパ腫の発生する部位やステージ分類によって出てくる症状は多種多様となります。

  • 食欲不振
  • 嗜眠(しみん)傾向(寝ていることが増えること)
  • 体重減少
治療法
  • 内科的療法(抗がん剤やステロイド療法)
  • (皮膚や脾臓などに限局していれば)外科的療法

まとめ

僕らフェレットは普段からよく寝ているから病気に気づきにくいだね

そうだね。お家で体重を測ったり体を触ったりすることで早期発見ができることもあるから普段から触れるようになっておくことも大事だね。

  • 報告ではフェレットの診察では40%程度が腫瘍性疾患でそのうちの60%が今回挙げた腫瘍であることがある。
  • 睡眠時間が普段から長い動物のため症状の発現に気づきにくいことがある
  • 普段から体重測定や触ってあげることが早期発見には重要

参考文献

  • エキゾチック診療 vol.8
  • Ferrets,rabbits,and rodents clinical medicine and surgery 4th

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