猫の体重減少を解明せよ!
特に食事制限や運動をしていなくても体重が減っていく時には何らかの病気が疑われます。特に年齢に関わらず5%以上の体重減少がある場合には注意が必要で日頃から体重測定をすることが大切です。
ねこ
体重は減っているけど元気や食欲に変化がなく気付きにくいことが多いんだね
病院に来た時にはすでに病気が進行していることがあるので定期的な健康診断は大切だね
猫で体重が減る病気
- 慢性腎臓病
- 甲状腺機能亢進症
- 糖尿病
- リンパ腫
- その他疾患
体重が減少する病気について
慢性腎臓病
3ヶ月以上慢性的に腎臓にダメージを受けると腎臓の機能が落ちていく病気です。高齢の猫ではよく遭遇する病気の一つであり脱水などが進行すると食欲が落ちるなどの症状が出てきます。初期の症状としては飲水量が増えおしっこが薄くなるなどがあります。一般的には血液検査や尿検査などで診断することができます。
腎臓は沈黙の臓器と言われていて症状が出た時には進行していることもある病気だね
甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることにより起こる病気です。よく高齢なのに突然走り回ったり低い声で鳴いたりすることで気づくことがあります。中高齢の猫でよく食べるのに痩せてきたという時はこの病気を疑います。診断は血液検査で甲状腺ホルモンを調べたり超音波検査でみることで診断をしていきます。
攻撃的になったり、ソワソワ落ち着かないなどの行動の変化が認められることもあります
なんだかイライラすると思ったらいつものちゅ○るが無かったでござる
糖尿病
血糖値を下げるインスリンの量が不足したり効果が低下する病気です。特に猫では肥満と糖尿病の関係が報告されているため肥満傾向の猫で体重が急激に落ちてきた時は要注意です。初期症状としては飲水量が増えたり食欲が増加するなどの症状が認められますが重症化すると元気がなくなったり食欲が落ちるなどの症状が認められます。血液検査や尿検査で診断することができます。
肥満だからといって急な減量は他の病気を起こすことがあるので要注意だよ
リンパ腫
リンパ腫はいわゆる血液のがんで猫の中では最も発生率の高い病気の一つです。全ての年齢で発症することがあるため若いからと言っても除外することはできません。症状としては初期は下痢や嘔吐などがありますが進行していくと元気や食欲がなくなっていきます。発生部位により血液検査や超音波検査、病理学的検査など様々な方法で診断していきます。発生部位によっては手術で摘出することもありますが抗がん剤や放射線療法などを選択することがあります。
その他にも腫瘍や吸収不良などによって体重が落ちる病気はあります。早期発見のためには日頃から自宅で体重測定をして健康管理をしていくことが大切ですね。
自宅でできる体重測定法
抱っこ測定法
①抱っこして測定をする場合は最初に体重計で自分の体重を測定します
②その後に猫ちゃんを抱っこして体重を測定し②ー①が猫ちゃんの体重になります。
キャリーケース法
①キャリーケースのみの重さを測ります
②猫ちゃんをキャリーケースに入ってもらい重さを測定し②ー①が猫ちゃんの体重になります。
協力的な猫ちゃんであれば赤ちゃん用の体重計で測れることもあります。
まとめ
今回は猫ちゃんの体重減少で疑われる病気について解説していきました。これら以外にも体重が減少する病気はありますが大切なのは日頃から自宅にて体重測定をしていくことと定期的な健康診断を受けて早期発見をしていくことです。また健康診断時には普段気になっていることがあれば診察時に獣医師に相談して一つずつ解決していくことが大切です。普段の様子を一番知っている飼い主だからこそいつもと違う様子があれば伝えることも早期発見には重要です。
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